6月20日(木)に中国、青島にて正栄食品さん主催の講習会をしてきました。
会場入口。看板が大きい!
今回は、正栄食品さんの青島工場のラボを使い、5年ぶりの中国での講習会です。久しぶりに見た中国は建築ラッシュで、高い建物を中心に4倍ぐらいの勢いで立っていました。
青島市内は地下鉄工事もいたる所でやっていましたし、町は工事現場ばかりでした。
前回(2008.6)は工場のこけら落としで洋菓子の方と二人でやりましたが、今回は一人でしたので少し心配でしたが・・月曜日の午後に現地に入れたので、しっかり試作できました。
粉の状態も問題なし!
自分達が一番心配なのは粉の状態です。国内でしたら問題ありませんが、
異国での粉は、吸水がちがったり、捏ねてもグルテンのつながりが悪かったり、後からゆるんだりといろいろな事が起こります。
最初に捏ねてみてグルテンは強そうでしたが、吸水はあまり日本と変わらなそうでしたのでホッとしました。
一通りの試作が出来たので少しゆとりを持って本番を迎えることが出来ました。
今回のお客さんは正栄食品のお客様で、参加する人は実費で飛行機に乗って参加してくれるそうで、北京や上海からも来てくださったみたいです。
10時前には会場がいっぱいになり、いよいよスタートです。
中国では、男女二人が司会者で、順番に喋るのが普通みたいで異国の文化を感じながら始めましたがいつもと違うのは通訳入るので、一文章ごとに区切る事です。
(左から)二神さん、井上、菅沼さん
通訳の菅沼さんはお菓子を作っていた経験もあるそうで、自分のコメントをすぐに理解して説明してくれました。
講習会ではいつも、最初は仕込みが続き、緊張感が解けないまま昼食に入るような感じなので、間に一人はいり、お客様の声を拾い上げてくれたので、非常にやり易かったです。
上海秀愛のメンバー
お昼は自分の試食のパンとお弁当を食べていて、その食の太さには驚きを感じながら
午後の工程に入っていきました。
パンを次々に焼き上げ、質問も増えていく中で、天然酵母の質問をよく聞かれまして、今の流行は天然酵母とマカロンだそうです。
最後は質問が多くて打ち切り状態でしたが、中国の方のやる気を感じる講習会でした。
夜は中国式に宴会があり、豪華な海鮮料理にあちらこちらで乾杯、乾杯の楽しいひと時でした。
翌日は、正栄食品、二神さんと日本のパン屋と現在の流行の説明があり、自分もお店の年間行事や考え方などで参加しました。
中国のパンの消費に関して言うと、かなり上向きの様です。
ハード系のパンはまだまだ難し良いようですが日本の様に柔らかくて、もっちりしているパンが売れているようです。
熱心な受講者の皆さん
先日、韓国にパンの指導に行く機会がありましたが、向こうでも売れているのは同じようなパンでやはり、アジアとヨーロッパの大きな違いを感じました。もともと、パンの文化と米の文化で仕方のない事ですが、、、
中国のパン屋さんは何店舗も経営している大きな所が多いみたいで、最初の店舗のに成功すると、すぐに次を出すそうです。潰れたらゼロいや、マイナスからやり直す強い気持ちが皆さんにあるようです。
こんな事情を聞くと、受講者の皆さんの熱意はもっともだと思いました。
次の日からは、延吉、上海など観光を組み込んで頂き、少し危険で、話題の中国に触れられて有意義な一週間でした。
正栄食品の白鳥さんをはじめ、助手をしてくれた森川さんなど数々のスタッフの方、楽しかったです。
ありがとうございました。
ブーランジュリー オーヴェルニュ 井上克哉 (オーナーシェフ)
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